最高裁判所第二小法廷 昭和26(あ)4958 判決
主 文
本件上告を棄却する。
当審における訴訴費用は被告人の負担とする。
理 由
被告人の上告趣意第一点について
論旨は要するに被告人がA寺に立入つたのは同寺副住職Bの承諾を得たのである
から住居侵入罪に該らないというのである、しかし原判決は右Bの承諾を得た事実
は認められないと判示しておりまた仮りに右Bが被告人の述べるように探してみよ
と言つたとしてもそれは前後の関係からみて正当な承諾とは認められないこと原判
決所論のとおりであるから論旨は結局事実誤認の主張に帰し適法の上告理由になら
ない。
同第二点について
公訴事実中殺人予備の点は第一審判決において既に無罪とされたところでありた
だ件名として「住居侵入殺人予備被告事件」と表示したに過ぎないのであるから論
旨は適法の上告理由にならない。
同第三点について
論旨は要するに第一審裁判所が二回に亘り証人呼出手続を怠つたために証人尋問
が四八日間延期せられ被告人は徒らに勾留されたにかかわらず第一審判決において
はその未決勾留日数の通算をなされなかつたことを不服とする主張に外ならない、
しかし右主張は刑訴四〇五条所定の上告理由に該らない。
弁護人依光昇の上告趣意第一点乃至第五点について
しかし論旨はいづれも刑訴四〇五条に該当しない、
なお記録を精査しても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。
よつて刑訴四〇八条、一八一条により主文のとおり判決する。
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この判決は裁判官全員一致の意見である。
昭和二七年三月一四日
最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官 霜 山 精 一
裁判官 栗 山 茂
裁判官 小 谷 勝 重
裁判官 藤 田 八 郎
裁判官 谷 村 唯 一 郎
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